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キャリアパス2023/01/04
システム開発部システム2課 北島友佳奈さんに第二級陸上特殊無線技士合格体験記を書いていただきました!
陸上無線従事者の資格は、主に陸上無線局の無線設備の技術的操作(電波発射等)を行うために必要となります。
第一級陸上無線技術士と第二級陸上無線技術士があり、放送局、電気通信業務用等の固定局、無線測位局等すべての無線局の無線設備の技術的な操作を行うことができます。
ここで、「そもそも無線局とはなんぞや?」となる方も多いと思いますので、少しご説明します。ご存知の方は読み飛ばしてください。
5Gはじめ携帯電話から気象観測まで、無線の用途は多種多様であり、無線通信を行うためには電波を使用します。
目に見えない電波はいくらでも使えそうに思えますが、公共の資源であり、限りがあるため「電波法」という法律で厳格に制限されています。
この電波法で「無線局」は以下のように定義されています。
「無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体を言う。ただし、受信のみを目的とするものを含まない。」
つまり、テレビ等の放送局は免許が必要ですが、視聴者である我々は免許不要となります。
ただし、個人でアマチュア無線をやる場合は規模に関わらず、送信側として免許が必要です。
(参考)電波は電磁波の一種 (赤外線や紫外線も電磁波の一種)です。
電波は電波法において「300万メガヘルツ(3THz)以下の周波数の電磁波」と定義されており、その中でさらに周波数ごとに種類分けされています。
この周波数ごとの種類によって、資格必要の有無も変わってきます。
技術の進化と共に、小規模無線局の利用場面(ローカル5Gもその一つ)も格段に増えました。
しかし、前述した陸上無線技術士では資格取得のハードルと利用規模が需要レベルと一致しない為、利用する無線局の種類、無線設備の周波数、空中線電力等により操作することができる範囲、などを限定した特殊無線技士が設けられました。
・基地局の電波発射/停波 ・衛星波によるVSAT制御地球局の技術操作の一部 ・タクシーやパトカーで使われる無線の使用 ・警察等が使用する速度取り締まり用レーダーの技術操作 ・ある周波数を用いるドローンの業務上での使用 など |
現在、私はローカル5G関連の業務に携わっております。
ローカル5Gとは、「地域・産業のニーズに応じて地域の企業や自治体等が個別に利用できる5Gネットワーク」です。
工場から空港まで実用化されている場面も年々増えています。
このローカル5Gを利用するためには前述した無線局(こちらも免許が必要)を用意する必要があり、その中には基地局(装置)も含まれます。
この基地局および環境の検証・評価を実施するにあたり、基地局の電波操作を行うための免許取得が必要となる為、受験に至りました。
基本は以下の流れで学習しました。
① 以下参考書を読む(ノートにまとめる) ② 理解しにくい部分は自分で調べてノートに追記する ③ 過去問を解き、不正解/不明点は解説等を読んでノートに追記する。 |
第二級陸上特殊無線技士試験は「法規」と「無線工学」の2科目で12問ずつ、計24問が出題されます。
また、ほとんどの問題が過去問と同様の形式で出題される為、ひたすら過去問を解いて問題に慣れることに注力しました。
その過程で理解を深めていくイメージです。
(私は根っからの文系なので、流れを理解できるよう図を描いたりしました。)
過去問を10回分解いておけば恐らく合格できます。
他の資格試験と異なり問題数が少なく、一回の取り組む時間や負担も軽い為、集中して取り組めば短期間でも合格は見込めます。
ただし、間違えた問題はしっかり確認してください。
自分は選択肢や問題図、回答部分が異なる問題で「どっちだっけ…」となって苦労しました。
「法規」は暗記で問題ありませんが、「無線工学」はあくまでも覚えた知識で解きながら、理解を深めることが前提です。
CBT方式は他の資格試験で利用されている方も多いと思います。
しっかり過去問に取り組めばメモすることもほとんどありませんが、紙とペンは用意されています。
テストセンターは他の試験も実施している為、都心の人気な場所や地方で実施会場が少ない場所で受験予定の方は早めに予約を確認しておくことをおすすめいたします。
「やさしく学ぶ 第二級陸上特殊無線技士試験(改訂2版)」
著者:吉村 和昭 発行元:オーム社
やさしく学ぶ 第二級陸上特殊無線技士試験(改訂2版) | Ohmsha
電波受験界 第二級陸上特殊無線技士 過去の試験問題と解答(平成31年2月期~) – 電波受験界 (jyukenkai.com)
→隙間時間や部分的な確認におすすめ!
二陸特アプリ 二陸特アプリ | DIGILINE (デジライン) (simple-was-best.com)
航空特殊無線技士向け学科教育 うさぎ教育航空株式会社 - YouTube
今後も無線技術は進化し利用場面は増えていくと思われます。
マニアックな資格ではありますが、特に基地局や電波に関する業務の方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
システム開発部システム2課 北島友佳奈