ARX CHALLENGERS BLOG技術者ブログ
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2024/04/23
こんにちは。maikoです 。
「サクラエディタ」の記事の次は、「WinMerge」についての記事を記載します。
私自身、社会人になるまでWinMergeを使用したことがありませんでした。
大学生のときは、100行以上ある差分確認も目視で根気強くやっていました。社会人になり、先輩から「WinMergeという便利なツールがある。」と、教えていただきました。試してみたところ、目視だと数時間もかかる作業が、数分で完了してしまったため、とても便利なツールだと知りました。
今回は、初心者向けに、わたしが今まで経験してきた運用・保守作業で使用してきた機能についてまとめました。
WinMergeを初めて使用する人に向けた内容になっているため、ツールのインストール方法から記載しています。
WinMergeをすでにインストール済みのかたは、「2.WinMergeの使い方」から参照していただけたらと思います。
1.1 インストール
WinMergeのインストール手順を以下に記載します。
今回は、zipファイルをダウンロードする方法について記載していきます。
① WinMergeを使用するパソコンで、WinMerge日本語版のURLにアクセスします。
日本語版URL:https://winmergejp.bitbucket.io/
② アクセス後、「Zip版」の「ダウンロード▼」をクリックします。
その後、ダウンロードしたいバージョンをクリックします。
ダウンロードしたいバージョンは、「日付」が最新のものをもとに決めてください。
③ ダウンロードがされます。
④ ダウンロードフォルダーからダウンロードした「winmerge-X.X.XX-jp-X-x64-exe.zip」ファイルを解凍し、「WinMerge」フォルダーをダブルクリックします。
⑤ 「WinMerge」フォルダー内にある「WinMergeU.exe」をダブルクリックします
⑥ 「WinMerge」ツールが起動されます。ツールを起動すると灰色の画面が表示されます。 WinMergeを「タスクバーにピン留め」などしておくと、次回使用するときに起動するのが楽になります。 「タスクバーにピン留め」のやり方については、「1.2タスクバーにピン留め」にて記載します。
タスクバーにピン留めをするやり方について記載します。
本手順を覚えておくと、WinMergeに限らず、ほかのツールでも使用することができます。
① タスクバーにピン留めしたいツールを選択します。 選択するツールは、タスクバーにあるツールを選択します。 その後、右クリックします。
② 「タスクバーにピン留めする」を選択します。
③ ピン留めされたことを確認します。 確認方法としては、2通りから確認できます。
■確認パターン
パターン1:「タスクバーからピン留めを外す」が表示されている
パターン2:ツールを閉じてもタスクバーにツールが残っている
タスクバーからツールを外したい場合は、上記①の手順を実施後、
「タスクバーからピン留めを外す」をクリックしたら外れます。
2.1 テキストの比較
WinMergeの使い方について説明します。
使用する頻度が高い「テキストの比較」について説明します。
テキストファイルを読み込ませて比較する方法と、ファイルを読み込ませずに比較する方法の2通りを以下に記載します。
2.1.1 テキストファイルを読み込ませての比較
① 差分確認をしたいテキストファイル(今回は、「比較元」と記載)を選択し、WinMergeツールの灰色に
なっている場所へドラッグ&ドロップします。
灰色になっている場所であればどこでも大丈夫です。
② 比較元に入力したテキストファイルが「1番目のファイルまたはフォルダー」に反映されていることを確認します。 その後、比較先を「2番目のファイルまたはフォルダー」にドラッグ&ドロップします。 1番目と2番目の順番を変更したい場合は、 をクリックすると順番が交換します。
③ 「比較」ボタンをクリックします。
④ 差分のある個所が表示されます。 表示された色の説明については「2.3 WinMergeの表示色」にて記載します。
⑤ をクリックすれば差分箇所を1行ずつ確認することができます。
F4キーを押していくだけでも、をクリックしたときと同じ動きになります。
2.1.2 テキストファイルを読み込ませずに比較
① 左上の図の位置をクリックします。
カーソルを合わせると「新しいドキュメント(Ctrl+N)」と表示されるアイコンの「▼」をクリックします。その後、「テキスト(T)」をクリックします。
今回は、アイコンを選択するやり方で記載してしまいましたが、「ファイル(F)」>「新規(N)」>
「テキスト(T)」でも可能です。
② 左右に分かれた白い画面が表示します。
左右に分かれた白い画面が表示されない場合は、WinMergeを閉じ、再度ツールを起動させてみてください。
③ 左側、右側に比較したい文字列を記載します。
手入力でも、テキストファイルの中身をコピー&ペーストのどちらでもよいです。
④ をクリックし、表示を更新します。差分箇所が表示されることを確認します。
F5キーを押しても、 をクリックしたときと同じ動作になります。
⑤ 差分のある個所が表示されます。
⑥ 差分がない場合は、「選択されたファイルは同一です」と表示されます。
比較結果の保存方法について記載します。
今回は、比較したファイルを「html」形式で保存する方法について記載します。
html形式でファイル保存をすることで、1つのファイルとして比較結果が保存されます。比較結果を保存したい場合や、他の人に送りたいときなどにとても便利な機能です。
1つのファイルとして比較結果を保存するほかにも、比較元(左側)、比較先(右側)に記載した内容自体をテキストファイル形式で保存することもできます。
① 比較したい状態を表示し、「ツール(T)」>「レポートの生成(R)」の順番にクリックします。
② 「名前を付けて保存」で「ファイル名」に保存したいファイル名を付けます。 その後、「保存(S)」をクリックします。
③ 「レポートの生成に成功しました」とポップアップが表示されたら「OK」をクリックします。
④ 指定した保存先に「htm」の拡張子でファイルが作成されていることを確認します。
⑤ 保存されたhtmlファイルを開くと、WinMergeで表示されたものと同じ状態で保存されています。
■htmlファイル
■WinMergeツール
WinMergeでの差分結果に表示される色の意味について説明します。
デフォルトの色から自分の好きな色へ変更する場合は、「2.4色の変更」を参照していただけたらと思います。
2.3.1 デフォルトの色の意味
WinMergeで、表示されるデフォルトの色の意味について記載します。
灰色になった場合は、片方の行にだけ空白行があることを意味しています。
デフォルトの色から自分の好きな色へ変更する方法について記載します。
① 「編集(E)」>「設定(O)」>「オプション」画面>「色」>「差異」をクリックします。
② 「変更したい項目」の色をクリックします。 「色の設定」画面で、好きな色をクリックし、「OK」をクリックします。 「オプション(色>差異)」画面に戻ってくるので、「OK」をクリックします。
③ 表示結果で、設定した好きな色に変更されたことを確認します。
WinMergeでの比較時、使用頻度の高い機能について記載します。
今回は、「Diffペイン」と「ロケーションペイン」について記載します。
2.5.1 Diffペイン
「Diffペイン」について記載します。
「Diffペイン」とは、左右に分かれた縦の白い画面にて記載されている差異を表示します。
「Diffペイン」の表示方法を【表示方法】に、使い方を【使い方】に記載します。
【表示方法】
① 「表示(V)」→「Diffペイン(P)」の順番にクリックしていきます。
② 左右に分かれた白い画面の下に「Diffペイン」ウィンドウが2画面表示されたことを確認します。
③ 「」などをクリックすると、「Diffペイン」ウィンドウの中には、左右に分かれた白い画面内の差分結果が表示されます。「Diffペイン」には、差分がある箇所のみが表示がされます。
【使い方】
「Diffペイン」の右側にあるカーソルバーを下におろしていくだけで、差分箇所を確認することができます。左右に分かれた白い画面内で差分を確認していくこともできますが、複数差分箇所が発生してしまった際は、「Diffペイン」に表示された内容を確認したほうが早い場合もあります。
2.5.2 ロケーションペイン
「ロケーションペイン」について記載します。
「ロケーションペイン」では、比較されたファイルのマップを表示します。
文書全体の中で、どの位置あたりに差分があるかを表示してくれます。データが多いファイルの比較をする場合は必須の機能です。
「ロケーションペイン」の表示方法を【表示方法】に、使い方を【使い方】に記載します。
【表示方法】
① 「表示()」→「ロケーションペイン(C)」をクリックします。
② 比較されたファイルのマップが表示されます。
【使い方】
文書全体の中で、どの位置あたりに差分があるか、どのくらいの量の差分があるのかを一発で確認することができます。
今回は、わたしが今までに経験してきた運用・保守作業で主に多く使用してきたWinMergeの使い方について紹介しました。
今回紹介した機能のほかにもWinMergeでは、フォルダー構成の比較、画像の比較、WordやExcel同士の比較なども行うことができます。機会があればぜひ、試していただけたらと思います。
ありがとうございました。
maiko